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いちのせかつみ氏を講師に「金融経済講演会」を開催しました
(2月27日)
   
─テーマ「お金が好きやねん!賢くお金と付き合う方法」

 

  2月27日(日)、(社)労働福祉会館ソレイユにおいて、いちのせ かつみ氏を講師に「お金が好きやねん!賢くお金と付き合う方法」と題して「金融経済講演会」を開催し約180名の方が参加しました。

  講演に先立ち、大政 浩一 副会長(日本銀行大分支店長)が、「私共、大分県金融広報委員会は、くらしに身近な金融経済情報を、中立公正な立場から分かりやすく提供する活動を行っている団体です。具体的には、このような講演会のほかに、公民館活動や各種サークル等での色々な勉強会、金融学習グループなどでの学習会に講師を無料で派遣する活動を行っています。また、金融教育の一環として学校での出前講座等を行っています。皆様にも金融知識をさらに深めて頂く観点から、ご活用をお願いしたいと思います。本日の講演が皆様のくらしのお役に立てることを期待しています」と述べました。

  また、講演会の最後に、森山 敏彰 副会長(九州財務局大分財務事務所長)が、「近年、金融技術革新の影響もあって、金融商品やサービスの多様化・高度化が一層進んできております。これは、私たちの生活に大きな便益をもたらす反面、金融トラブルや振込め詐欺・未公開株問題などの金融犯罪の増加といったデメリットがあることも十分認識して頂きたいと思います。本日は、当委員会のくらしに身近な金融知識の普及活動の一環として、この講演会を開催しました。この講演会が皆様方のよりよい生活設計や資産運用に役立つことを祈念します」と締めくくりました。

(いちのせ かつみ 氏講演要旨)

 「今の時代を諺で例えると・・・」という質問をすると、「備えあれば憂いなし」、「塵も積もれば山となる」といった答えが多い。このことからも、現代社会は堅実な時代になってきていると言えるのではないだろうか。この時代にこそ、家計簿をつけることが大切で、方法としては夫婦で1ヶ月交替で記入することをお奨めする。そうすれば、お互い家計に興味を持つことができるといった効果もある。


 今は「景気が悪い、悪い」と言われているが、個人的には今年は良くなるのではないかと考えている。5年前に発行された個人向け国債が今年から満期を迎えるからで、これが2年間で4兆円に上る。この他にも多額の定額貯金の満期が予定されているといったこともあり、多額のお金が動くと考えられるからである。
 
さらに、“2007年問題”と言われた、団塊の世代の定年退職についても、当時退職せずに65歳まで定年延長した方々が、来年定年を迎える。このため、まとまった額の退職金が支払われるほか、定年後には故郷に帰るなどの人の動きもあり、ひいては株価も大きく動く可能性もあるのではないかと考えている。

 人が生きていくためにはお金は必要であるが、お金をたくさん儲けたら幸せになるのか、というと必ずしもそうとは言えない。人間の幸せのためには、「健康・生きがい・人間関係」を大切にしながら、お金と上手く付き合えるかどうかがポイントになってくる。

  では、実際にお金と上手に付き合うためには何が必要かと言えば、お金を“3つの形(「残すお金」、「備えるお金」、「使うお金」)”に分類して考えることである。

  まず一つ目の、「残すお金」として代表的な葬儀費用については、本人がどんな葬儀をしたいか、誰を呼ぶかなどを含め、具体的に決めたうえで、見積書を取っておくことが望ましい。また、生命保険の場合、死亡後すぐに保険金が払われないことを考慮すれば、いつでも解約できる方法(預金等)での運用を考えなければならない。さらに、亡くなると同時に銀行口座が支払停止になることもあるので、夫婦でお互いに葬儀費用を持ち合う(預金しておく)ことも一法である。

  「残すお金」のもうひとつは、相続税の支払資金である。今は、死亡者100人のうち4人くらいしか課税されないと言われているが、先行き税法改正もあり得る訳で、課税された時のことも考えて備えをしておくべきである。その場合も、死亡後10ヶ月以内に申告・納税が必要となることから、株などの不確定要素のある金融商品ではなく、安定的かついつでも引き出せるような商品に預け入れすることが必要ではないか。

  さらに、自分が一家の主である場合、自分に万一のことがあった時に、残される家族の生活費について考える必要がある。自分が死んだあと、配偶者や子どもが生きていくために必要な金額を計算し、それをどの程度今の自分が用立てられるかによって、保険の要否や契約金額を判断することがポイントとなる。
 
加えて、大事なことは、子どもにお金を残すならば、そのお金以上に『知恵』を残さないといけないということである。人間は一旦生活レベルを上げるとなかなか元には戻せないことから、“棚からぼた餅”式に多額の遺産が入ると、身を持ち崩して不幸になる人が多いということを念頭においておくべきである。

  二つ目の「備えるお金」については、一言で言うと「生きるための必要経費」であり、代表的なものは医療費である。入院費などは10日に一度ずつ払うことが多いことから、流動的でかつ安全・確実な商品での運用が必要である。もしそのお金が用意できなければ、医療保険に入るという方法もある。逆に言えば、「医療費を自分で払える人は医療保険に入らなくてもよい」と言える。

  また、自分が車椅子生活になった時のことを考え、家のリフォーム代金や車を買い換えるための費用等についても、普段から「備えるお金」のひとつとしておくべきではないか。

  三つ目の「使うお金」については、自分のもっている全てのお金から、「残すお金」と「備えるお金」を差し引いたものであり、自分なりに有効に使えばよい。お金は使うために貯めたり増やしたりするものであり、その手段には色々なものがある。安全・確実な商品ばかりで運用する必要もない。自分の「使うお金」の範囲内であれば、自分の判断で積極的にお金を運用すればよい。いずれにしても、全てのお金に共通して言えることは、使う目的に合わせて運用を考えるということである。

 皆さんも是非お金を目的別に区分したうえで、賢く付き合って頂きたい。

 
「金融経済講演会」は、金融・経済等に関する知識を幅広い層の方が学ぶきっかけ作りの場を提供することを目的に、全国の金融広報委員会において開催しているものです。

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