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平成22年度第3回「金融広報アドバイザー等研修会」を開催しました

(2月4日)

  2月4日(金)、大分市ソレイユにおいて、平成22年度第3回「金融広報アドバイザー等研修会」を開催しました。

  研修会では、財団法人大分県総合雇用推進協会 ジョブカフェおおいた事業推進室プロジェクトマネージャー 坂口 洋子氏が、「若者を取巻く就職環境とキャリア教育」と題して講演を行いました。

─講演要旨

学校を卒業して、就職が決まらないまま社会に出ている人は年間10万6千人と、実に5人にひとりの高率に上っている。また、景気の悪化等を受けた有効求人倍率の低下等から、学校を卒業したまま、ただの一度も仕事についていない人が12万人に上るなど、就職氷河期をさらに越える非常に厳しい状況が続いている。この結果として、税収の減少、個人消費の低迷、生活保護費の増大などが顕現化し、今や単に個人レベルの問題ではなく、国全体として真剣に考えなければならない大きな問題となっている。
   
加えて企業側が、既成概念にとらわれず、チャレンジ精神旺盛でグローバルな人材を求めているのに対して、今の若者は新しいことに挑戦したり、自分の生活を犠牲にして会社に“滅私奉公”するよりも、従来の“年功序列”を希望し、出世はしなくても食べていけるだけで充分、といった保守化・内向き志向が増えている。これは、ただ若者だけに原因があるのではなく、現代社会は努力すれば報われるというものでもないこと等、親の世代を見てきたことによる“あきらめ”が背景にあると考えられ、今の若者の職業観の変化は、社会環境の変化によるものと受け止めるべきである。
   

また、わが国の全企業(421万社)のうち、99.7%(419万社)が中小企業であり、全従業員の約7割が働いているにも拘らず、学生達はインターネットの大手就職サイトに求人を掲載しているほんの一部の有名な大企業の中から就職先を選択している。この結果、大卒新卒者においては、従業員5,000人以上の会社の有効求人倍率が0.47倍である一方、300人未満では4.4倍の高率になるなどのミスマッチが生じている。

   
若者の就職支援やキャリア教育に携わっている私たちは、若者に対して、「ネームバリューや会社の規模で就職先を選ぶより、自分の能力を活かして社会に貢献でき、働き甲斐を感じられるかどうか、ということをポイントに選ぶべきであるということ」、「人間の幸せは、“人の役に立つこと”、“人から必要とされること”が大きな要素を占めており、これは若い人にとっては働くことによって達成される面が大きい」ということをしっかりと伝え、若者の自主自立の心を育ててゆくことが大切であると考えている。
 
「金融広報アドバイザー等研修会」は、中立・公正な立場から、くらしに身近な金融経済等に関する勉強会の講師をつとめたり、生活設計や金銭教育の指導等を行っている「金融広報アドバイザー」(金融広報中央委員会が委嘱)の一層のレベルアップを図るため、定期的に金融経済や生活設計等をテーマに研修を行っているものです。
「専門家から直接話を聞きたい」、「特定のテーマについて深く知りたい」というグループ(地域での集まり、婦人会、学校やPTAでの集まり等)がございましたら、大分県金融広報委員会事務局(0975339116)までご連絡下さい。

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