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平成30年度第2回「金融広報アドバイザー等研修会」を開催しました(11月28日) 

 

 11月28日(水)、大分市ソレイユにおいて、平成30年度第2回「金融広報アドバイザー等研修会」を開催しました。

 
研修会では、大分県労働者福祉協議会 専務理事 吐合 史郎 氏が、「奨学金制度の現状と課題について」と題し講演を行いました。

 
講演の要旨は以下のとおりです。

1.奨学金制度の現在と歴史
(1)これまでの奨学金制度
   (旧:日本育英会)

 20174月から「給付型奨学金制度」
 創設<日本学生支援機構>。
 @奨学金の種類
  [第一種奨学金]
 無利子の奨学金
       ・特に優れた学生および生徒で経済的理由により著しく就学
  困難な人に貸与。
[第二種奨学金]
 有利子の奨学金(年上限3%)
 ・第一種奨学金より緩やかな基準によって選考された人に貸与。
  A 対象:大学・短大・高等専門学校・専修学校・大学院・通信教育(高等学校の奨学金事業は2004年以降、都道府県に移管)。
  B 入学後に申し込む「在学採用」と入学前に申し込む「予約採用」の2種類。
    ※申込時に「連帯保証人と保証人」を立てるか、「期間保障」を利用するかを選択。また、申込時に延滞した場合には個人情報機関に「氏名・生年月日」等の個人情報が登録されることについて同意する「同意書」を提出する。
 
(2)奨学金制度の変化
  @ 第二種奨学金の導入
    中曽根内閣の1984年に「日本育英会法」全面改正で有利子枠が創設。「付帯決議」には、「育英奨学事業は、無利子貸与制度を根幹としてその充実、改善に努めるとともに、有利子貸与制度は、その補完措置として財政が好転した場合は廃止等を含めて検討する」とあるがこの「付帯決議」は守られないまま今日に至る。
  A 有利子貸与枠の拡大
    1999年に財政投融資と財政投融資機関債の資金で運用する「有利子貸与制度」を作り、一般財源の無利子枠は拡大せずに有利子枠のみをその後の10年間で約10倍に拡大させる。
 
2.上昇し続ける学費と経済的困難
  @ 国立大学の学費の高騰で私立大学との差額が縮まる。
  A 世帯年収の減少。
 
3.大学卒業後の就職難の拡大と奨学金返済の困難
  @ 2000年以降、失業・無職の増加や非正規雇用の増加。
  A 返済が滞った場合、年利10%(2014年度からは5%)の延滞金が課せられる。
 
 
4.奨学金制度の問題点
  @ 第一種奨学金(無利子)は利用枠が限られているため、条件を満たしても第一種奨学金を利用できずに、第二種奨学金(有利子)を利用せざるを得ないケースが多い。
  A 卒業後の返済が困難で、その後の生活や人生(結婚・子育て等)に影響をもたらす。
  B 返済するためにバイト漬けの生活で本業の学生生活に支障をきたす。
5.奨学金問題への取り組み
  @ 給付型奨学金制度の創設。
  A 延滞賦課率が10%から5%へ削減、返還猶予期間の延長(5年から10年)。
  B 無利子奨学金の拡大。
  C 自治体に新たな奨学金制度の導入。
  D 自治体・企業・各種団体・県民が一体となって基金を設立。
     
6.今後の課題
  @ 国の給付型奨学金制度の拡大。
  A 返済期間猶予(10年)の撤廃。
  B 貸与型奨学金の無利子化、延滞金の廃止。
  C 「所得連動返還型奨学金制度」の拡大。
  D 奨学金を借りる前の相談窓口等を拡充。
  E 高騰した学費の引き下げや授業料免除の拡充。
   

以 上

     
「金融広報アドバイザー等研修会」は、中立・公正な立場から、くらしに身近な金融経済等に関する勉強会の講師をつとめたり、生活設計や金銭教育の指導等を行っている「金融広報アドバイザー」(金融広報中央委員会が委嘱)の一層のレベルアップを図るため、定期的に金融経済や生活設計等をテーマに研修を行っているものです。
「専門家から直接話を聞きたい」、「特定のテーマについて深く知りたい」というグループ(地域での集まり、婦人会、学校やPTAでの集まり等)がございましたら、大分県金融広報委員会事務局(0975339116)までご連絡下さい。


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