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大分市で「巡回金融講座」を開催しました(12月4日)

 

  12月4日(水)に大分市との共催により「巡回金融講座」を開催しました。

 当委員会の 矢野 英昭 金融広報アドバイザーが、「
終活のはなし〜相続・贈与・遺言について〜」と題して講演を行いました。

 
  講演では、
 

日本人の平均寿命は世界最高レベルまで伸びた一方で、様々な経済要素から不安を抱えている高齢者が非常に多い。

入院したら治療費が心配」といって入院保険に入る人がいるが、仮に入院しても「高額療養費制度」が適用され、高くても自己負担は8万5千円程度、食費を入れても10万円位の負担で済む。

   

このことからも分かるように、入院保険に入って毎月5千円程度の保険料を払う代わりに、それを「入院預金」という形で別口座に置いておく方法も有効である。

   

また、「自分にもしものことがあったら葬儀代で子どもに迷惑を掛ける」と考えて死亡保険に入る高齢者もいるが、85歳以上で亡くなった場合には、葬式に来る友達も殆どいない。最近流行りの「家族葬」にすれば、30万円もあれば足りるので、このお金を「死亡預金」としてこれもまた別口座で用意しておくのも一つの方法である。

   

 持っているお金は、「備えるお金」(病気・けが・死亡・家の改築・子の結婚等)、「残すお金」(子や孫に)、「使うお金」(普段の生活費や旅行費用として)に分けて考えてみるとよい。そうすれば、「備えるお金」や「残すお金」を確保したうえで、自分が「使うお金がいくらあるのかが分かってくる。

   

最近は、貯金をしていてもお金が増えないことから、「年金がどうなるか不安、老後資金が十分か不安」との高齢者の不安に付け込み、投資信託や変額年金等の勧誘が多い。新聞に広告が出ているからといって必ず安心できる会社とは限らない。リスクのない金融商品はないと心得、自分自身で内容をよく確認することが大切であるとともに、年を取ったら「資産は増やすより減らさない工夫をすること」の方が大事である。

   

自分の死後、遺族が迷ったり、争ったりしないために遺言がある。そのうち「公正証書遺言」は、公証人役場で作るもので、費用や手間が掛かる半面、法的な効力が認められている。「自筆証書遺言」は、いつでも書き直せる、費用が掛からないという利点の一方で、改ざんや紛失のおそれがある、さらに管理が難しいなどの欠点もある。

   

遺言で残す財産分与に関する事柄に限らず、「遺族が迷わないために」として生命保険加入の有無、預貯金等の預け入れ先、借金の有無、葬儀の方法、死亡時の案内先などを残しておくとよい。またそれ以外に、遺族等に今後どのように生きて欲しいかというような「遺訓」を残すことも大切なことである。

   

相続は、法律により相続人の相続割合が定められているが、借金や保証人の地位も相続対象となることについては要注意である。借金が相続財産を上回る場合には、「相続放棄」または「限定承認」(相続人が、相続によって得た財産を限度として、被相続人の債務等を弁済する形の相続)などがあり、被相続人の死亡を知った時から3カ月以内に家庭裁判所に申し出る必要がある。

   
また、高齢者の資産をスムーズに次の世代へ渡すために設けられた「相続時精算課税制度」があり、2,500万円までの贈与であれば非課税となる一方、一度この制度の届け出を提出すると撤回できないなどのデメリットもある。届け出前に、制度についてよく調べ、専門家に相談することをお奨めする。
   

さらに最近は、高齢者を狙った悪質商法も横行しており、日々新たな手口が発生している。「IPS細胞の会社の社債を買えば必ず儲かる」といった誘いの手口や、「東京オリンピック関連の投資話」など世情を反映したタイムリーなものも多い。また、「警察署(消防署)の方から来ました」と、さも公的な機関であるように思い込ませる手口なども横行している。

   

このような悪質商法の対策としては、「電話にすぐに出ないで留守番電話を活用する」、「何かおかしいと思ったら、県アイネスや市町村の消費者相談窓口に相談する」などが有効である。いずれにしても、自分の老後は自分で守る、という気概を持ち、“活き活きと粋に生きる”ことが重要である。

 

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